「快傑えみちゃんねる」終了。話芸を堪能できる番組を失うことへの憂い

ついにこの日が来てしまった。唯一無二の番組が突如終わってしまう。一ヶ月前の梶原降板騒動で予感はしていた。報道されていることが全てではないと思うし、当事者にしか分からない深い事情があると思う。ただ、番組の大ファンとしてあの降板騒動以降、いつものように“さぁ、笑わせてもらおう!”という気分で、番組を観られなくなっていた。あの日以来、作る側も、観る側も想いがマイナスに傾き、継続が難しい状況に陥ってしまっているのでは?と心配していた。

そして突如その心配が現実に。報道によると関テレ側は突然の終了は避けようと、せめて番組改編期の9月末と提案したが、上沼さんは辞める決断をした。このことを、多くのメディアでは「逆ギレ」と言っているが、そんな瞬間湯沸器的なことではないと思う。もう立て直し不可能な状況に陥って、視聴者の心情にも波及。それを製作陣も上沼さんも感じ取っていた。

上沼さんは騒動後の発言としてラジオ番組で次のような主旨のことを言っていた。「『えみちゃんねる』はコロナによって番組の良さが失われた。でも前回の収録ではっきり分かった。どうすれば番組が良くなるのか。この方法をスタッフにぶつけて、試してみたい。もし無理ならもう辞める」と。

上沼さんは立て直そうと思った。でも結果的にスタッフにはその提案は受け入れられなかったのだと推察できる。そうなった以上は上沼さんとしては続けることが出来なかった。面白い番組を誰より追及して来たからこそ、惰性では継続出来なかったんだと思う。コロナと梶原降板騒動のWパンチには、上沼さんでも勝てなかった。

しかし、ここからが本題。どうして関テレはこの危機を乗り越えようと、もっと奮起しなかったのか?そしてYouTubeで大成功したカジサックこと、梶原雄太よ!もうテレビへの想い入れが無いのかもしれないが、どうしてグッと堪えてくれなかったのか。

あのすごい話芸を披露している番組他にあるだろうか?台本に頼らないライブ感満載で、お腹の底から笑える本音トーク。そんな番組、他には知らない。やしきたかじん、上岡龍太郎など関西には錚々たる話芸の達人がいて、素晴らしい番組が多数あったが、今や上沼さんだけでないか。その代表的な番組「快傑えみちゃんねる」が終わってしまうこと、関西テレビ界にとって大きな損失。私は東京にいながら関西のテレビが面白過ぎてあらゆる手段で視聴し続けている。しかし今回の件で関西もコンプライアンスやら、〇〇ハラスメントに怯える番組づくりに完全にシフトしたように思える。熱狂的な視聴者も、アンチも生まれず東京の多くの番組みたいな予定調和の本気でつまらない番組垂れ流し状態へ関西も向かうのだろうか。残念でならない。他にも上沼さんの番組はあるけれど、「えみちゃんねる」は純粋なトーク番組。無駄な番宣もほとんどなく豪華なゲストを上沼さんが本音で上げたり下げたり圧倒的なトーク力で楽しませてくれる。観ていて声を出して笑えるだけでなく、思っているけど言えないことや、それが言いたかった!ってことを代弁してくれる視聴後の爽快感さえある唯一無二の番組。あの上沼さんの話芸を観られる機会が減る、繰り返すがそれはテレビ業界にとって大きな損失になると心底思う。

この原因を作ったコロナと、事情は知らないけど、やっぱりどうしてもキングコングの梶原のせいだと、なんで上手く立ち回ってくれなかったのか梶原・・・と憂いている。
そっとカジサックのチャンネル登録を解除した。

タイトルとURLをコピーしました