賛否両論!映画『湯を沸かすほどの熱い愛』レビュー

久しぶりに鑑賞後にタイトルがズドンと心に響く作品に出会った。
色々賛否があるストーリー。脚本が悪いとか演出が雑だとか。

でも一方で多くの人が感動し、評価が高い作品であることは間違いない。
私も人より脚本や演出に注力して観てしまうクセがあって、確かに「そんな都合よく”お母ちゃん愛”を表現するための出来事起こる??」とか、思うところは随所にある。
でもフィクションだし、それら出来事はラストの大団円に向けたストーリーの布石。

伏線ではないので後で回収も不要。
あのラストに行き着いたとき、途中の細かい表現の雑さは気にならなくなる。
もし布石も丁寧に描いていたら尺の長さに疲れるだろうし、ストーリーがてんでバラバラで、テーマがブレる可能性もある。あくまでもテーマは”お母ちゃん愛”なのだ

”賛否”の否側の人は、もう一度時間をおいて観るのも悪くないと思う。
作品を2回以上観ることで、その時点の感情や環境によっても描かれていることへの解釈も変化するから何度も楽しめる。
本作が観る人の解釈に任せる意図があってのストーリー構成や演出なのかは不明確ながら、私はそういった作品もやり過ぎなければ見応えがあり好きだ。
ラストを既に知っているだけに、実は丁寧な演出に気づいて違った感想を持ったり、新しい発見に理解が深まり、感動が倍増するかもしれない。
中には時間の無駄だと思う作品もあるが、本作は2回目も観る価値ある作品だと思う。

よく出来たストーリーや作品には勝手に嫉妬をしてしまう私だからなのか、
賛否の”否”側の感想にも共感する部分も持ち合わせている。
都合のいい展開が多々あり気になった。
しかし冒頭にも書いた観終わってタイトルがこんなに心に響く映画は久しぶり。
いや、他に思い出せないくらい知らない。

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